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大型台風を経験し、感じた注意点・対策などについて

台風

平成30年9月4日(8月28日発生)に上陸した台風21号は、25年ぶりに近畿地方を中心に「非常に強い」勢力で上陸し、その吹き荒れる雨風の猛威はすざましく、甚大な被害を出しました。

自然の猛威の恐ろしさを前に、私たちが出来ることは何なのか。

その時、肌で感じた注意点や対策などについてお話ししたいと思います。

大型台風を経験し、感じた注意点・対策などについて

壊れた屋根

私は大きな被害には遭いませんでしたが、アンテナが吹っ飛んだり、強風の中を帰宅したりと、多少危険な事があったので、私目線の感じた台風への注意点をまとめておきたいと思います。

家の周りの対策

  • 避難用具を揃えておく。持病のある方はお薬をお忘れなく。

  • 保冷バッグを用意しておく。万が一停電した時に、早期に停電が復活した場合は、少し大きめの保冷バッグがあれば、冷蔵庫内の食料が冷食と共に助かる可能性がある。

  • 懐中電灯は近くに置いておく。

  • 河川の氾濫に備え、土嚢を積む。

  • 洗濯場の竿などは下におろし、ハンガーなどは屋内に入れる。

  • バイク、自転車は倒れないように、紐でくくり付けられる箇所があるならしっかり結ぶ。

  • 屋外の割れ目のある波板なども、割れて飛びやすいので養生しておく。

  • 倒れたり、落ちたりしそうな箇所の植木鉢は、全て安全な箇所に移す。特にベランダの植木。軽そうな物も簡単に飛んでいきます。ペットボトルが大量に飛んできていました。

  • シャッター、門柱はしっかり閉める。

  • シャッターの無い場合、ガラス飛散防止フィルムを貼ったり、ガムテープで養生する。(ガムテープは台風が過ぎ去れば直ぐに剥がす。テープによっては、取れにくくなる可能性がある。)

  • 飲み物や食料を用意しておく。

  • 家の中で台風が過ぎ去るのを待つ時は、極力窓から離れた場所に待機する(大きなものが飛来すると、シャッターも窓ガラスも割れることがある)。

  • 近所の防災通報をよく聞き、避難勧告や避難命令がでたら、速やかに避難する(近隣の方とコミュニケーションを取り、小さなお子様や高齢者、体の不自由な方のいる場合、余裕を持って行動する)

避難についての注意点

避難については、地域の防災警報や放送をしっかり確認し、避難勧告や避難命令に従い、早めの余裕のある行動を心掛けましょう。

いつもは通れる道も、溝が思いがけず氾濫して通れない場合も有りますので、落ち着いて焦らずに行動して下さい。

高齢者や体の不自由な方が避難する場合、徒歩や車いす、場合によっては家族の方が背中におんぶして、避難所される事もあるかもしれません。

夜などに避難する時は更に足元も悪く、大変危険ですので近隣の方と助け合いながら避難してください。

避難所が階段の上り下りがあったり、硬い椅子だったり横になれるスペースが無いと、体にとてもダメージになりますので、事前に避難所に問い合わせておくと安心です。

平成26年6月に災害対策基本法の一部改正により、避難行動要支援者名簿を作成し、一人暮らしの高齢者や障害者の方が、自力で避難することが難しい場合、平常時から名簿情報を提供することに同意した方については、名簿情報に基づいて避難支援を受けることが出来ますので、必要な方はしっかり利用しましょう。

台風時の河川には近づかない!

河川

どうしても近くの河川の水位が気になるところですが、河川はかなり増水し危険ですので近づかないで下さい。

命第一です。

  • 今やスマホで近隣の河川の水位を、リアルタイムで知ることも出来ますので安全に確認しましょう。

  • 普段穏やかな河川の水位も、台風時にはどんどん増していき、流れも速く土石流などが突如襲ってくることも有りますので、絶対に近寄らないで下さい。

  • 小さな川や溝も流れが速まり、足を取られるとアッと言う間に流されてしまいますので近寄らないで下さい。

台風の中の通勤、通学の注意

傘

学校は警報が発令されるとお休みになりますが、社会人はと言うと会社から休めと言われない限り休めませんので、細心の注意をはらい通勤して下さい。

  • 台風の中、仕事を休めず出勤している方は、豪雨の時間は帰宅せず、過ぎ去るのを待てるのであれば待った方が賢明です。外には強風で色んなものが空中を舞っていて大変危険です。

  • やむを得ず通勤される方は、大型で強い勢力の台風は、想像以上に突如突風が体を押し倒してきます。看板やトタンが突如目の前に飛んできますので、転倒や飛来物に注意し帰宅して下さい。と言うか、やはり風がおさまるまで、待機できるものならそうして下さい。守るべきは命です。

私の経験した大型台風

台風

ここからは、2018年9月に私が体験した台風の話になります。台風の最中の通勤、帰宅してからの出来事などになります。

あの日、いつも穏やかな河川の水位は、見たことも無いほどに増水し鳥は姿を消しました。

私はその日、仕事だった為、出勤していました。

自転車通勤の為、交通機関の運行中止事情に左右されることはなく、朝のうちは自転車通勤も風の影響は、まだ何てことはなかったのですが、昼12時頃にはとんでもないほどの暴風になり、仕事を何とか終わらせて帰路につきました。

しかし、道のりが30分と若干長い。

不安を覚えつつレインコートを着て、自転車を走らせました。

この30分の間にとんでもないほど風の勢いは増して行き、まるで洗濯機の中に入り、かき回されているような感覚でした。

入った事はありませんが、きっとそんな感じです。

ですから「自転車に乗って漕ぐ」と言う本来の主旨は全く不可能となり、「自転車を押して歩く」と言う普段は何ともない行動さえもままならなくなります。

時折だれかに体当たりされたかのような突風と、石でも投げ付けられたかのように、突風と共に打ち付ける雨に、必死に耐え命からがら家にたどり着きました。

本当に物凄く神経を使い疲れました。

そして、30分の帰路の途中、人を見たのは5人ほどでした。

歩いている女性は、傘などは全く役に立たないのでさすことは止めて、私と同じように必死に時折立ち止まり暴風に耐えていました。

あの人もきっと休めない事情があったのだろうなと思いながら、心の中で無事に帰れますよう願いました。

人が飛ばされそうな風なので、物は色々と飛んでいました。

これが危険で回避しようがないです。

ヘルメットをかぶっていたとしても看板や屋根瓦が飛んで来たら避けられません。

自転車置き場の屋根とか飛んでましたから。

そして、何とか家にたどり着いて間もなくして、更に雨風は強まり地鳴りがして一戸建ての家ですが揺れていましたし、マンションもかなり揺れたそうです。

ガシャーーーン!ガラガラ、ゴオ~!パリーン!と、いろんな破壊音がして恐怖心をあおりました。

窓に当たる雨の音は、打ち付けられるではなく、叩きつけられ風に煽られてるのがよくわかりました。私も身をもって体感しましたので。

そして、知り合いからラインで被害状況が届き始めました。

壊れた屋根

増築されていた家の2階部分が吹き飛び、プレハブは壊れ、ブロック塀がたおれ、店の壁が飛んで行き、バス停の屋根もポールの根から折れ、信号機は見たことないほど揺れていました。

近所の公園の大木も、根こそぎ折れまくっていて無残でした。

停電も所々発生していました。

飼っている犬や猫も怯えてるとのことなので、ただならぬ気配を感じずにはいられなかったのでしょう。

人間は本当にこんな時は、なすすべがなく自然の猛威を思い知ることになります。

この時、自分にできたことは「台風よ、早く過ぎ去ってくれ。」と願うことだけでした。

家の中に居ても、何かが飛んできてシャッターも窓もぶち破り、突入してくるかもしれないと思ったので、窓のないゾーンでうずくまっていました。

一度、ガシャーーン!!!と言う大きな破壊音が聞こえてきたのですが、窓に近づき外をのぞくことも恐ろしかったので、確認すら出来ませんでした。

そして、夕方、風も随分おさまった頃、隣人が来て「お宅のテレビアンテナが落ちかけてる」と教えてくれました。

墜落したアンテナ

見事に我が家と隣の屋根を橋渡ししていました。

「さっきの凄い音はコレか!?」と思っていると、2件隣のお宅のご主人が「家にどっかの家のカーポートが飛んで来て瓦ボロボロやー。」と嘆いておられていて、そのカーポートが何処の家の物か調べると、我が家の裏のお宅のものでしたので、おそらくは我が家のアンテナを直撃し、2件隣まで飛んだと思われます。

我が家のアンテナは、屋根の四方にワイヤーを張り巡らせ、固定していましたが全部切れていました。

直ぐにハウスメーカーに連絡し、翌日には撤去してもらいました。

家の場合アンテナが落ちかけていて、危険度が高かったため直ぐに着てくれましたが、その後、ハウスメーカーは近畿地方の家屋被害の対応にテンヤワンヤだったそうです。

と、申しますのも別宅が雨漏りをしたのですが2週間待ちでした。

そして、そしてです。

スレート

アンテナでワーワーと騒いでいる時に、家の前に割れて飛散している屋根のスレートを発見しました。

どうもそのスレートが前の新築の壁を大きく傷つけていまして、隣人と相談し「もし自分の家のスレートだったら詫びをしよう。」と言う事で、その新築の方と話をしました。

「こんな時はお互い様だから」と言ってくれましたが、とりあえず隣人と自分の家のスレートか確認しようと言う事になりました。

私はハウスメーカーにアンテナをおろしてもらうときに確認してもらい、隣人は近くの工務店に依頼し見に来てもらいましたが、両方とも該当せず何処から飛んできたのか、その時はわからずでした。

新築の方には両方該当せずとの報告をし、「こういうときは、お互い様だから」と改めてお話をしました。

後日、そのスレートは、一筋向こうの家の物だとわかりました。

結構な重さと量のスレートだったので驚きました。

災害時、自分の家の物が不可抗力で近隣へ被害を与えてしまった場合、責任を取る必要はなくお互い様と言う事になります。

わかってはいますが、ご近所ですからやはり破壊してしまったならお詫びしたい所ではありまして、、、私の家のアンテナが、お隣の屋根瓦を直撃していたので、お詫びはしておきました。

まぁ、しかし、カーポートが飛ぶくらいなので、屋根瓦はかなり飛ぶだろうなと思いました。

メーカーの話では、今回の台風の勢力なら突風で100メートルくらいは飛びますとの事でした。

屋根瓦は対策は、普段のメンテナンスが重要になってくることでしょう。

屋根瓦が落ちて誰かに当たったら大惨事になりかねませんから。

あの時の台風で、1番散乱していて目立っていた物は「劣化した波板」でした。

古くなり劣化したものが目立っていましたので、簡単に破壊されたのでしょう。

そして、この台風から間もなくして、再び大きめの台風が上陸した時は避難勧告がでまして、我が家には体の不自由な高齢者が1名いて車椅子の為、避難するならば早めに避難所を目指さねばなりません。

避難所

前もって避難所を確認していましたが、1番近い学校の避難所は2階になるため、車椅子を大人二人で抱えあげる事になりますし、避難してからも車椅子にずっと座っているのは、高齢者の体に負担となりますので、柔らかな簡易的なベッドや椅子があるのか?トイレは洋式か?等、必要事項は確認しておいたほうがいいです。

この避難する事に関しては、雨風が強まってからは大変危険ですので、台風情報をよく確認し判断を誤らないようにご注意ください。

そして、我が家にはシャッターの無い窓が12枚あるので、次の台風で窓にガムテープを貼り細やかながら養生してみました。

しかも、ガムテープを買いに行ったら、品薄で100均には数個しか残っておらず、クラフトテープを買いました。

普段から備蓄しておいた方がいいですね。

養生テープカーテン養生テープ

幸い何事もなく、台風は過ぎ去りましたので、翌日とりあえず自分の部屋のガムテープは剥がしておきました。

他のガムテープは、また来る台風に備えて2週間ほど放置していました。

これが間違いでした。

毎回、速やかにとらないと、時間が経つと窓ガラスに貼っても取れやすい専用のガムテープ出ない限り、太陽の熱で密着するようで、うんともすんとも取れなくなっていました。

シール剥がしでチャレンジするもビクともせず、霧吹きに台所洗剤を入れ少し薄めたものを、ペーパータオルに吹き付けガムテープの上に起き、上からラップをして半日待ちヘラで少しづつ剥いでいくという地道な作業で、半年くらいかけて取りました。

今から養生テープを貼られる方は、台風が過ぎ去ったら直ぐに剥がしたほうが良いです。

台風は本当に恐ろしいです。

あんなに色々とんでくる最中、自転車で帰宅したことを考えるとゾッとしました。

自分では想像しえない危険がたくさんありますので、家から出ない!もしくは家が危険な場合は非難する!と言う心構えと、普段から防災グッズを備蓄しておくことが大切だと思います。

あとがき

台風の高波

台風は、本当に恐ろしいです。備えあれば憂いなしなので、家に備えられるものは備えておいて、外は、危険だから出ない、川には近づかない、小さな川でも流れが早いときは足を取られると、なすすべがなく流されてしまいますので、近寄らないようにしましょう。

何度も言いますが『守るべきは命』です。

くれぐれも気を付けて行動して下さい。

以上、大型台風についてでした。最後までお読みいただきありがとうございました。そしてお疲れさまでした。