元夫が養育費を支払わず平然としている。
子供のこと、どう思ってるんだろう…。
しっかり責任を果たしてほしい。
わかります!私もそうでした。
養育費の取り決めを行ったにも関わらず、まともに支払わず平然と独身貴族を謳歌している元夫に対し、煮えくりかえったハラワタを鎮めつつ、「どうすれば支払ってもらえるのか?」について考える日々に奮闘しました。
しかしですね…調べてみてわかったんですが、実際に養育費の支払いを受けてる人って、めちゃくちゃ少ないんです。
厚生労働省の平成28年度の調査結果によると…
・養育費を受けている割合…24.3%
・平均月額…43,707円
しかも離婚段階で、半数近くの母子世帯が養育費の取り決めをしておらず、理由は相手に対する下記のような思いです。
・関わりたくない…31.4%
・支払う能力がないと思った…20.8%
・支払う意思がないと思った…17.5%
愛し合い結婚した頃から考えると、なんとも切ない理由に感じてしまいますが、私も離婚のときに実際そう感じた部分が大いにあったので、とても共感できてしまいます。
しかし、先を見据えた上でよく考え、「親権を無くす父」と「片親になる子供」にとって、「後に養育費は大きな意味を成すはず!」と思い、協議離婚で支払いの取り決めをしました。
「後に養育費は大きな意味を成す」と感じた理由は下記になります。
父親にとって…離れていても父親としての責任を果たし続けることで、子供に対し愛を伝え胸を張れる。
子供にとって…「長い間、自分のために父親がしてくれたこと」で愛が伝わる。
そして離婚から20年経った今、実際に「養育費が大きな意味を成したのか?」の答えはバッチリ出ています。
結果、元夫は養育費をまともに支払わず、最終的には音信不通になったので、その事実を後に知った子供は、父親に『残念な思い』を抱くこととなってしまいました。
今となっては、私自身、自分の行動に後悔する部分もあったので、今からその経緯をお話していきたいと思います。
本記事を読むことで『後悔部分』から、なにか感じ取っていただけたり、養育費が未来の子供に与える影響について参考になればと思います。
重いテーマではありますが、『ひとつのお話のような感覚』で読み進めていただけると幸いです。
養育費を支払わない元夫との向き合い方
20年ほど前に元夫の浮気と借金問題で離婚したのですが、私は勝手に連帯保証人にされていたことと、夫側の家族経営での借金の連帯保証人もしていたため、多額の借金を抱えることになり、離婚後はゼロからのスタートどころか、マイナスからのスタートになりました。
ここから先は、生きる気力を失わないための底力が必要でした。そんな中、平然と養育費を支払わない元夫と向き合うことは、私にとってまるで苦行のようでした。
一層のこと養育費は、あきらめようかとも思いました。
しかし、それでは将来子供のためにもならないと思い、元夫に支払ってもらうよう『ヤル気スイッチ』を入れることに。
その向き合った方法について解説していきます。
養育費を支払わない元夫に「ヤル気」を起こしてもらう
養育費の支払いが止まっている場合、『その理由』について考えることが必要ですが、「支払えないのか?支払わないのか?」によっても対応は違ってきます。
「支払えない」場合、再婚や借金などで金銭的余裕がないなどの理由であれば、10,000円でも5,000円でも3,000円でも、負担にならない額に取り決め直すなどして、毎月支払えるようにすれば解決できます。
しかし厄介なのが、「支払わない」場合です。元夫はコレでした。
元夫が支払わない理由は明確で、「自暴自棄になり周りが見えていなかったから」です。
養育費は協議で月3万円と決めていました。
しかし、養育費を支払うどころか、自分の借金の返済すらままならなくなり生活が破綻したため、私たちは自己破産をしました。
それにより、ようやくゼロからのスタート地点に立つことができ、私は必死に働き子育てに励みましたが、問題を起こした当の本人は浮気相手とも破局し、社会からの信頼も失い自暴自棄になり、私に毎晩電話してきては、「俺を恨んでいるよな…。」と、そればかり気にするようになりました。
私は猛烈に腹が立っていたので、罵声を浴びせ倒したかったのですが、「ここで怒りをぶつけたら、絶対にこの人の気持ちはマイナスにしか働かないだろう…。」と思い、自分の意に反して元夫を励ましました。
養育費を支払う義務をしっかり果たしてもらうためには、立ち直ってもらうしかありません。
私「私は恨んでいない。恨んだって仕方がない。あなたはもう一度、自分の人生をやり直したいんでしょう?頑張っていたころの自分を思い出して、きちんと生きなおしなよ。」
そう伝え続けました。
すると何とか元夫は生活を立て直し、養育費の支払いを開始しました。
養育費は毎月支払うことに意味がある
養育費の支払いが始まり、ホッと一安心していたのも束の間…。
しばらくすると支払いは止まり、催促すると支払ったりを繰り返したので、私は養育費を当てにした生活はしていませんでした。
しかし、養育費は「継続することが大切」と感じていたので、元夫にはこう伝えました。
私「毎月金額が少なくても、父親からの振り込みがあることが、将来子供にとって意味を成すことになると思うから、1,000円でも…500円でもいいから振り込んで欲しい。」
すると元夫はこう言いました。
元夫「そんな格好悪いことできるか!」
その言葉を聞いた時、「何で自分はこんな人と結婚してしまったんだ…」と、天を仰ぎました。
取り決めを果たさないことの方がよっぽど格好悪いのに、そんなこともわからない人間に、まともな話をしても通じる訳がないなと、数々の奇怪な行動を納得しました。
私は養育費に関しては、もう何も言うまいと思い、元夫の行動を見守ることに。
その後、子供が高校生になると、養育費は完全にストップしたので、支払えない理由を元夫にたずねました。
理由さえわかっていれば、いつか子供が知ったときにも、納得のいく説明ができるだろうとも考えました。
「仕事が上手くいってないのか、もしくは再婚したのなら教えてくれれば理解する」旨を伝えました。
しかし、何度たずねても無視。
またまた何とも情けない気持ちでいっぱいになりましたが、元をたどればそんな相手を選んだのは、「外ならぬ自分だから仕方がない!」と自分自身を納得させました。
しかし、子供には常に申し訳ない気持ちでいっぱいでした。
養育費を支払わない父親に、子供が将来感じること
子供は現在、成人し家庭も持っているため、父親の行動を客観視できるくらいの人生経験は積んでいる状態にあります。
子供が小学生低学年のとき、父親との面会を拒否したため、再会を果たしたのは成人した14年後でした。
そこで、父親に養育費のことを聞いたようですが、父親は「いつまで払ったかな~。」と悪びれる様子もなく、その支払えなくなった時期もバクチに明け暮れていたことがわかりました。
そして養育費を支払わない父親に、子供が将来感じたことは「無責任で最低な人間」と言うことでした。
そして私は子供にこう尋ねられました。
「お母さん。なんであんな人と結婚したの?」
そうですよね…。この話を読んでいるあなたもそう感じていると思います。
しかし、結婚前の元夫は、今ここに登場している人格とは全く違っていたんです。
私が知っている元夫は『仕事を頑張り、目配りもできて、怖いもの知らずで強く優しく、自分の人生を自由に謳歌している男性』でした。
それが結婚したとたんに、魔法にかけられたかのように『自分本位』に変わり、まるで私の知らない人のような感覚でした。
そのことも子供には伝えました。
そして子供は父親と会う回数を重ねていく毎に、私と同じような情けない気持ちになったようで、「父親にはもう会わない」と言いました。
子供は父親との絆を見つけることはできませんでしたが、私が抱えてきた苦悩を知り、母と娘の絆は深まることになりました。
これが最終結果となります。
養育費と元夫とのことで後悔していること
私は養育費と元夫とのことで後悔していることがあります。
それは、「養育費を1,000円でもいいので、無理矢理に払い続けてもらえば良かった」と言うことです。
継続して責任を果たせていたなら、将来父親は“継続できなかったいい加減な父親”として子供に会わなくて済んだでしょうし、子供は悲しみを感じることもなかったのですから、私の『努力不足』であったと後悔しています。
努力不足には原因があり、離婚後しばらくして、私は元夫に対し拒絶反応が起こるようになり、外出先で偶然に1度その声が聞こえてきたとき、猛烈な動悸と呼吸困難に襲われ、会うことも声を聞くこともできなくなり連絡はメールにしていたことです。
しかし、連絡を無視されていたとき「メールは読んでもらえていなかった」と言うことが後に判明しました。
ですので、『動悸と呼吸困難』を病院に通うなりして心の治療をする努力をし、元夫を克服しなければならなかったと後悔しました。
まったく会おうとしない私の行動から、恨んではいないと言っていたものの、恨まれていることを感じ結局はヤル気が失せる結果になったのでしょう。
克服できていれば子供の傷つかない違った未来があったのではないか…。
そう思うと、努力不足を後悔せずにはいられません。
まとめ
以上が「養育費を支払わない元夫との向き合い方と、子供が将来感じること」の実体験になります。最後にまとめてみます。
養育費を支払わない元夫との向き合い方…自分の苛立つ本心を隠し、元夫を励ましヤル気をおこさせた。ダメな時は無駄な力は使わずあきらめた。
子供が将来感じること…責任を果たさなかった愛の無い父への失望。真実や母親の苦労を知ることで母親への絆は深まる。
離婚後の人生のあり方は本当にそれぞれで、どれが正解で不正解かの答えもありません。
ただ、その道を進むにあたり一番に考えるべきことは「子供の幸せ」であると感じました。
元夫婦の離婚後の視点が子供に向いていれば、自然に子供に愛を届けようと思う気持ちが行動になり、離れて暮らしていたとしても、子供は父親の愛を感じ続けることができます。
それを父親がやらなかったとして、母一人だけで全ての愛を埋め尽くすことは困難です。子供は心のどこかで父親に愛されていない虚しさを感じています。
友達が話す父親の話だったり、街を歩いている父と娘の姿に自分を重ねて、埋まらない寂しさにそっと耐えていたりします。
冒頭での厚生労働省の調査結果からみても、7割くらいの母子家庭は養育費を受けていないので、その子供たちが何らかの形で父親からの愛を受けていることを願わずにはいられません。
しかしどんな状況であれ、母親だけでも沢山「愛する」気持ちを持ち続けていれば、いつかきっと子供はその「愛」から、父親から届かなかった愛の分も母親が届けてくれたことに気がついてくれるはずです。
私の経験談から少しでもヒントになることがあればと思い、この記事を書きました。
今、養育費に頼らず一人で頑張っている人は本当に大変だと思いますが、子供との深い絆がその先に待っていると想像し、頑張ってほしいと心から願っています。