車椅子の介助をされている方は、沢山いらっしゃると思いますが、外で車椅子を押す時に様々な問題に出くわしませんか?
私の母も車椅子ユーザーで、外出時は娘の私が車椅子の介助をします。
先日、散歩していると道の終わりが、15センチくらいの段差だったので、先へ進むことができず来た道を戻りました。
建物に入る時も、階段ですと断念するしかありませんし、愕然とする事がしばしばあるのが現状です。
中でも、スーパーで買い物をする時は、なかなか大変な思いをしている人は多いのではないでしょうか?
そこで、私が普段、車椅子を押しながら買い物をする時に工夫している方法をお伝えしたいと思います。
- 車椅子を押しながら買い物をする時のレジカゴ問題は「フック」で解決!
- 私のレジカゴ問題解決方法
- レジをスムーズに済ませるレジカゴバッグが便利
- 車椅子で介助しながら買い物、日本の店内での車椅子の現状
- 車椅子を自走されている方
- インターネットスーパーと言う手段
- あとがき
車椅子を押しながら買い物をする時のレジカゴ問題は「フック」で解決!
車椅子を押しながら、レジカゴをどう持つかは大きな問題ですよね。
私は初めは車椅子とカートを同時に押していました。
続けているうちに曲芸師のように、たくみに操れるようになりました。
しかし、これも若い時は体力があり上手くできたのですが、50歳も目前に迫る歳になると体力もなかなか衰えてきつつあり、コントロール不能になることがしばしば…。
これは「工夫するしかない!」と思い、実践している方法をご紹介したいと思います。
私のレジカゴ問題解決方法
解決法は、S字フックを利用します!
S字フックを利用
S字フックをブレーキ金具と、ズレ防止の為に巻いたベルトの間にかけて、レジカゴの持ち手をリングの下の部分に掛けて出来上がりです。これだけです。
これで楽に買い物ができています。しかし、あまり重たくなるとハンドルには負担なので、軽い買い物の時にのみ使用しています。
これにしてから買い物が随分と楽になりました。
ダイソーで販売されているトーマスのフックを利用
追記:ダイソーでトーマスのベビーカーに付けるフックを発見したので、そちらに付け替えて今は使用しています。レジカゴの取っ手の付け外しの際もスムーズです。
帰り道はトーマスのフックにビニール袋を掛けます。
買い物前に店員さんに一声かけておく
店内で買い物をする前に、店員の方に「車椅子の後ろに、カゴを引っ掛けて買い物をしてよろしいでしょうか?」と、断りを入れてから買い物をしています。他者からは視覚になる場所にカゴを置くことになりますので、一応断っておいた方が安心です。
フック使用時の注意事項
買い物が終わり荷物を取るときは、必ず車椅子から人が立ち上がる前に荷物を降ろさないと、荷物をぶら下げたまま立ち上がると、荷物の重みで車椅子が後ろに豪快に倒れますのでご注意下さい。
専用のフックではない為、プラスチック部分が割れたりマジックテープが劣化してきたりするので、毎回異常がないかしっかりチェックをしてから使用しましょう。
レジをスムーズに済ませるレジカゴバッグが便利
レジをスムーズに済ませるには、ずばり「レジカゴバッグ」です。
レジを済ませてカゴから袋に詰めるとき、作業台まで運ぶのも大変ですよね。
最近はレジの方が台まで運んでくれるので助かります。
大概の店が作業台の通路になる場所は、余裕がない場合が多く、車椅子を停めていると、他の方の迷惑になってしまうのが現状です。
ですので、その作業を省く為にレジカゴバックをレジでセットしてもらい、後はそのまま袋を閉じれば直ぐにその場を立ち去れるので便利です。
そして、詰めた袋はS字フックに掛け持ち帰ります。
カートはお店の方に声をかけて戻して頂くようお願いします。
これで買い物がだいぶ楽になりました。
日本のスーパーはまだまだ車椅子にとっては難関も多く、快適に買い物ができるとは言い難いところがありますので、車椅子でももっと買い物しやすい空間になると良いなと思います。
車椅子で介助しながら買い物、日本の店内での車椅子の現状
アメリカでは身体の不自由な方へ配慮された、様々なカートが普及しているようで、電動式の車椅子のショッピングカートなるものがあります。素晴しい。
しかし、日本ではカゴ付きの車椅子や、車椅子用カートさえも置いてあるスーパーはまだまだ少なく、現状は片手で車椅子を押しながら、もう片手でカートを押すと言う荒業を強いられるか、介助される方の膝の上にかごを置くことになります。
介助する人が車椅子とカートを、片手づつとなるとカーブするのが大変ですし、狭めの通路に入ると結構、幅をきかせてしまうので他のお客さんの迷惑になってしまいます。
介助される方の、膝の上に置くとなると重たさで膝へ負担になりますし、介助される方の手が不自由だと持てません。
レジかごの補助器具があればなと毎回思います。
車椅子を自走されている方
車椅子で自走されている方は、もっともっと大変だと思います。
棚の上の方の物は取れないし、通路も狭くて通れないこともあります。
レジも高さがあり大変です。目線も低くなる為、歩いている人の手が顔の辺りに来るので鞄など当たることもあります。
所々に呼び出しベルを設置するとか、呼び出しベルを配付する等のシステムがあれば便利だろうなと思います。
インターネットスーパーと言う手段
インターネットスーパーと言う便利なものもありますが、実際に品物を見て手に取り、購入する事が楽しみだったりもしますし、お店で一度商品を見ておくと、ネットショッピングもイメージしやすくなりますので、併用しながらお買い物を楽しむのがベストかと思います。
あとがき
スーパーマーケット内で車椅子を押していると、あきらかに入れない通路の幅になっていたり、角にせり出して商品を置いていたりするので、当たって倒してしまったりします。
店員の方が一度、車椅子で買い物をすると、どう不便であるか等を体感し改善して頂けるととても有難いと思います。
車椅子を押していると、大変な事に多々出くわしますが、時折、手を差しのべてくれる方がいます。
人の優しさに触れられる素晴らしい瞬間でもあります。
しかし、常に助けてくれる誰かがいるわけではないので、いつどこにいても、安心して暮らせる世の中になればいいなと願います。