まいにち笑顔のNyao Blog

商品レビュー、暮らしの工夫、ハンドメイド等についてのご紹介。

認知症・もの忘れ専門外来って何するの?父と娘の体験談

悩む老人

父の異変が気になり、認知症・もの忘れ専門外来を受診したのは5年前になります。それからおよそ1年に1回、検査をしています。 

そして、4回目に「アルツハイマー型認知症」と診断されました。

その体験談になります。

これから、初めて物忘れ外来で診察を受けようとしている方は、何か気になる症状があり不安を抱えている上に、普段は馴染みのない「認知症・もの忘れ」と言う診療科に「いったいどんな事をするんだろう?」と更に不安になると思います。

私と父の体験談になりますが、ご参考になればと思います。

認知症・もの忘れ専門外来、父と娘の体験談

脳内の絵

父は若い頃から、もの忘れがひどく、車の鍵は車内に何度も閉じ込めてしまい、そのたびにJAFのお世話になっていました。

どこかに出かける前に、用意していたものを忘れるのはお手の物と言った感じだったので、高齢になり物忘れをしても、本人も周りもそれを「異変」とは感じにくい状況ではありました。

そして、「友達も皆おなじように、物忘れしてる」と、物忘れ仲間がいる事で本人は変に安心していました。

初めての受診

1番初めに病院を訪れたときの症状は、もの忘れが頻発していて、日常の行動にも異変が現れていました。

父は車を運転していたので、運転中もかなりの不注意をおこしていましたので、免許返納の目的も有り受診しました。

専門外来を受診する前に準備する事

受診される病院により異なるとは思いますが、下記項目は事前に準備しておくと、スムーズに話が進むと思います。

  • 服用している薬のリスト(お薬手帳)

  • 持病や手術・入院歴のまとめ

  • 物忘れが気になりだした時期

  • 物忘れの詳しい状態

  • 医師の説明を書きとめるメモやノート(聞きなれない言葉やアドバイスを書き留める為)

電話で予約をする

問診をする医者

近所に開業医がありましたので、予約の電話を入れました。

まず初めに「家族に聞き取りをしたいので、予約日前に来てく下さい。」と言うことで私が行きました。

今現在、どういう状況なのか、日常の状態に対して詳しく聞き取りが行われました。

そして後日、父と一緒に訪れました。

診察内容

初めに身体測定(血圧・体重測定)をしてから、診察室に呼ばれ診察が始まりました。

自己紹介や世間話から始まり、医師が話の流れからそれとなくテストへとみちびきました。

「物忘れが気になるということで、来ていただいていると言うことですので、一度検査をしておきましょう。

今から私(医師)が色々なことを質問していきますが、中には馬鹿にしてんのか!?と言うような質問もあるかもしれませんが、そこは一つお付き合い下さい。

受けていただいて、何もなければないで安心できますのでね。」

と、優しく声をかけつつテストを開始しました。

「長谷川式」認知症の問診項目

「長谷川式」と言う認知症の可能性があるかどうかを、簡易的に調べる問診項目に従い、質問がされていきます。

父はこの時ガチガチに緊張していて、いつもは猫背なの背筋がピシッ!と伸びていました。

◆質問項目は以下の9問となります◆

  1. 年齢

  2. 時間:今日は何月何日何曜日か?

  3. 場所:この場所はどこか?

  4. 3つの言葉の記憶:医師の言う3つの言葉を覚えて、あとからまた聞かれる。

  5. 計算:100から7を引いて答えていく。

  6. 数字を覚え、逆順に復唱する。

  7. 3つの言葉の思い出せるかどうか。:先ほど覚えた3つの言葉を言う。

  8. 5つの品物の名前の記憶:5つの品物を見せられて、それらが隠され何があったかを言う。

  9. 言葉の流暢性:野菜の名前をできるだけ多く言う。

回答に点数をつけますが、30点満点中で20点以下の人は、認知症の疑いが高いと判断されます。

この時、父は、18点でした。

そのテストのもう一段階進んだ、記憶の部分の詳しいテストも追加され判断されました。

すると記憶の部分では点数がとれていて、MRIの画像診断と合わせての判断としては、昔の脳梗塞の後遺症、動脈硬化性の変化と老化による脳の萎縮とのことでした。

昔、脳梗塞を2回起こしていたようですが、1回は治療を受けましたが、もう1回は周りも本人も気がついていません。

車の運転に関しまして医師からは「総合的に見ても、車の運転は危ないのは間違いないので、家族でよく話し合って下さい。」とお話を頂き、帰宅後の家族会議では、本人は運転をキッパリやめることを決意しました。

物忘れをゆるやかにするめに、認知症のくすりを処方することもできます。と言われましたが、このときは服用を決意しませんでした。

所要時間

雑談やテスト、説明や質問で一時間ほどかかりました。 

この頃の父の状態。

  • 運転中に関しては、赤信号を見落とす。 左右確認が危うい。バックと前進を間違う。

  • 風邪ひきで処方された舐めるトローチを、そのまま丸ごと錠剤を飲むように飲み込み、喉をつまらせる。

  • 出掛けるのに、一所懸命にカバンに荷物を詰めて用意したのに、いざ出掛けるときに違うカバンを持っていった。

  • 吐き下しの風邪を引いたが、二日後にいつ吐いたのか覚えていない。

  • タクシーに乗り案内をする時に左右を間違える。

  • 半年ぶりに訪れた、娘の家のトースター(自分の家のものとほぼ同じ機種)の使い方が分からなくなる。

  • 入れ歯がないと探していると、自分のズボンのポケットにガーゼに包まれて入っていた。病院の診察室で外したようだが、記憶からなくなっていた。

  • 病院からもらった薬の管理ができず、飲み方がめちゃくちゃになっていた。

薬の管理ができないというところで、風邪を引き熱はないのに熱冷ましをたくさん飲んでいたようで、そのまま車を運転し朦朧として事故を起こしてしまいました。

それが決定打となり、認知症・物忘れ専門外来に行くこととなりました。

2回目の受診

悩む老人

この時、父は行くことを嫌がりましたが、何もなければそれで安心だし行こう!と説得しつつ行きました。

行くことを嫌がったのですが、その理由が「テストが上手く出来なかったら嫌だし、考えると頭が痛くなる。」と言うことでした。

自分の置かれた状況も良くわかっていましたし、このまま頭は冴えていくと良いなと、家族は願っていました。

同じテストをしましたが点数は25点にアップしていました。

医師からのアドバイスは体を良く動かし、活動的な生活を心がけて下さいとのことでした。

所要時間

所要時間は30分ほどでした。

3回目の受診

3回目に訪れた時は、その直前に肺炎を起こし、二か月ほど入院生活を送っていて、せん妄症状(意味不明な事を言ったり幻覚を見たりする)を起こし、認知症の薬を処方されていたので、それも飲み続ける必要があるのかどうかの判断を、医師に聞くためにも受診しました。

3回目もテストに特に変化もなく、入院先で処方されている薬も必要はないとの事で、経過観察となりました。

この頃の父の状態。

  • TV番組を見ている時、番組の一覧表に画面を切り替えたら、それを読むのに時間がかかり出す。

  • 数日さしている目薬を、新しい目薬と思う。

  • ご飯をよそうしゃもじが、冷蔵庫の中にあると思う。

  • 病院に一人で行っても、医師の説明を全く理解できず、次に出された指示もわからないまま帰ってくる。

  • 薬の管理は全くできない。

  • 上に持ち上げて開くタイプの窓の閉め方がわからなくなる。

  • たった今しようと思ったことを忘れる。

  • 物を置いた場所をことごとく忘れる。

  • 物を出したが、しまえない。何でもかんでも蓋は開けっ放し。

  • 電気はほとんどを消し忘れる。

  • 高熱に気づかない、せん妄症状を起こす。

かなり、心配な状況には感じていました。

所要時間

30分ほどでした。

4回目の受診

病院

4回目は素人の私から見ても、明らかにおかしいと気がつくレベルの異変があり、詳しい検査をお願いしました。

この時は、本人も自分に異変を感じていて、早く病院に行きたいと言いました。

長谷川式のテストを受けたところ・・・

点数がかなり低下していて12点でした。

記憶の部分のテストが、ほぼ出来なくなっていました。

かなりの低下が見られたので、血流の検査とMRIを撮ろうと言うことになり、後日大きな総合病院で脳の血流検査とMRI撮影をしてから、いつもの専門医での診察となりました。

医師の説明

MRIの画像では、海馬事態の縮みはなく、脳全体が萎縮しているとのことで、血流検査においてはアルツハイマー特有の、血の流れの悪さが現れる箇所に、躊躇に流れが悪い事が確認できる状態でした。

結果、画像での海馬の縮みの確認はできなかったが、血流には顕著に現れているので、アルツハイマー型認知症との診断がくだりました。

診断結果を聞いて父は落胆し、私はやっぱりなと納得しました。

医師の説明を聞いていると、聞きなれない難しい言葉や、初めて聞く言葉がズラズラと出てきて、理解することに必死になりました。

後から思い起こそうにも???状態になると思いますので、診察を受ける時はしっかりメモを取った方が良いです。

アルツハイマーとわかった頃の父の状態

迷い

  • 話していたことが、他の会話と混ざり話が変わってくる。

  • 朝にかかってきた間違い電話に対応するも、翌日にはそれがいつかかってきたのか分からなくなる。

  • 前の日に撮った大事な証明写真を、どこにしまったか分からなくなる。

  • いつも使っているプッシュ式の電話のボタンを、番号を覚え押すと言う行動が上手くできず、かけても間違い電話をかけてしまう。

  • 保険証をカバンにしまうも、3分後にはどこにしまったか分からないという。

  • 全くの他人からかかってきた電話を、家族と思い会話が成り立つ。翌日もその相手から電話がかかってきて、さらに会話が成り立っていた。

  • オレオレ詐欺対策に、家族間の合言葉を決めても、その合言葉を覚えることができない。

  • 寒い冬なのに、飲食店に上着を忘れて薄着で帰ってくる。

  • ポケットにはなぜか、知らない人の手袋が入っている。

  • お米を洗うのが担当だが、水を入れる時に3合か4合か分からなくなる。

  • 朝起きて何をするのか分からなくなり、しばらく考えパンを焼くのだということを思い出す。

  • 毎食後薬を飲んでいるが、夕食を食べてもいないのに5時半頃に夕食後の薬を飲もうとする。なんで今飲むのかと聞くと、ご飯を食べてからでは忘れるからと言う。

  • タクシーに乗ったが家への道案内ができない。

  • 通い慣れた大きな総合病院で、毎回レントゲンを撮っているが、そのレントゲン室までの経路がわからなくなる。

  • レントゲン室で、自分の生年月日を言う時スムーズに出てこない。

  • ひっそりとへそくりをしていたらしく、しまった場所を忘れる。本の間に封筒に入れて直したと言ったが、出てきたのはベットの下の引き出しに、透明のビニールに入っている状態だった。

  • お茶を沸かし、その場を離れてしまい吹きこぼすが気がついていない。

  • ガスの点火スイッチが、料理をしていない時に点火の状態になっている、おそらくガスの元栓と間違いひねっている。

  • 今まで数回使っているラジカセの、カセットの蓋の開閉が分からなくなる。説明書を見ながら説明するも、説明書の絵と実物を照合することができない。

  • 夜に飲む薬が机の左端に置いてあるにも関わらず、薬を管理している母に夜分の薬をくれと言う。

  • 病院の帰りに駅からバスに乗ろうということになり、バス停を目指すが道を渡ろうとしたときに、バス停の方向がわからなくなりしばらく考える。このバスは日常何度も使用しているバスである。

  • 緑内障のため専用の目薬をさしているが、5分間目を閉じる為いつもタイマーをかけているが、目薬をさしてからタイマーを始動させずに目を閉じて、10分ほど経ってもずっと目を閉じている。

  • かかりつけ医で月に一回検尿をしているが、トイレに行ったままなかなか戻ってこず、どうしたのかと聞くと「尿を取り忘れ絞り出すのに時間がかかった。」と言う。

  • 父がランニングシャツを着たというが、ランニングシャツは一枚も持っていないし、もちろん着てもいない。しかし本人は脱いで洗濯機に入れたと言う。

  • 開いている窓を「閉めて」と指示を出すと、シャッターを閉めたので、「窓を閉めて」と伝えると、次は鍵を閉めそしてまた開けて席に戻ろうとしたので、「大きな窓を閉めて」と伝えるとようやく閉めることができた。

  • 近所の回覧板を回すのに、どこに持って行けばいいのかわからなくなり、、近所の人に聞きまくる。

  • 何年も前から総合病院で診察を受けているが診察券の機械の通し方や受付、検査の段取りなど一人では全くできなくなっている。

  • シンクや洗面台の水を出したまま気がつかない。

  • お風呂に入り手桶に汚い水を入れたまま出てくる。

  • いつも使っている箸が一本どこにいったかわからなくなる。

  • 歯医者や病院の予約日を間違いまくる。

認知症の薬について

認知症の薬は進行を止めるものではなく、神経伝達を助ける役割を果たすらしく、飲む飲まないに関しては、風邪薬の様に即効性のあるものではないので、飲む本人がしっかり日常生活において、快活に動いていないと神経伝達が行われないので、飲んでも意味がなく効果が確実に期待出来ないとの事で、今回飲むかどうかをいったん家で考えることにしました。

そして、ネットで色々と情報を調べたり、父の日常生活の行動なども踏まえて考え、「効果の出方は人それぞれで、ほぼ期待できないかもしれない。」と言うことも理解し、服用を決意しました。

服用、4か月後の様子

鳩に餌をやる老人

父は毎日、規則正しい生活を送り食欲も旺盛です。

毎日30分から1時間程度の散歩と、週2回趣味の集いに出かけています。

家ではTVを見ている時に、座りながら自転車のペダル漕ぎが出来る運動器具を開始しました。

服用後4か月目の状態なんですが、嬉しいことに電気の消し忘れはかなり減っていますし、物事のルーティーンに戸惑いがなく比較的スムーズに物事が進んでいると感じます。

以前は、何でもかんでも私に質問し、悩む前に解決をしようとしていましたが、気がつけばそれがかなり減ってきて自分で考えています。

そして、フラフラだった足取りは背筋がのび、しっかりとした足取りに代わってきました。

これはペダル漕ぎ運動で、足が強化されたからだと思います。

父は自分の頭に負けまいと、かなりアクティブに努力しながら日々を過ごしています。 なので、いくつになっても何事もあきらめることなく、努力することや前向きな気持ちを持つ事がとても重要であると感じています。

散歩も足取りが軽いらしく、どんどん歩く事が出来るのは、脳にもとても良いとの事なので、これからも父の日常をサポートしつつ、見守っていきたいと思います。

あとがき

老人と時計

私が5年前に初めて受診した時は、スムーズに予約を取ることが出来たのですが、近年は予約が埋まっていますので、気になって受診される方は年々増えていると言うことになります。

超高齢化が着々と進んでいることも肌で感じます。

これから、専門外来を受診される方は、不安を抱えている方も多いと思います。

予約を入れる電話にさえ、躊躇してしまうお気持ちもあるかもしれません。

実際私がそうでした。

「今まで自分を育ててくれた父を、次は自分が支えていかなければならない。」と言う、漠然とした不安感も渦巻きました。

しかし、専門医に診てもらった後は、安堵感が得られました。

受診すれば医師から的確なアドバイスもいただけますし、気になることがスッキリ解消され、進む道が明確になります。

当の本人も大丈夫と言いながらも、実は何かモヤモヤとしたものを心に抱えているかもしれません。

物忘れの異変に気付けるのは、一番近くにいる家族ですので気になるようでしたら、迷わず受診される事をおすすめ致します。

手を取り合う

我が父は「とうとう、アルツハイマーと診断されたな。」と言う感じですが、私は5年前からおかしいと感じていたので、ようやく納得できたと言う気持ちでした。

覚悟も出来ていたので、先の事に関しては不安も感じることなく、運命に従い最善の方法を模索しながら、家族で力を合わせこの先も支え合っていきたいと思っています。

そして、自分自身も支えが必要になった時は、利用できるサポートなどに頼りながら、自分がつぶれてしまわないよう、周りに助けを求めることも視野に入れ、しっかりと歩んで行きたいと思います。

これから受診される方へ、何か少しでも参考になれば幸いです。