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物忘れ外来って何するの?実際に行って感じた「病院選びや事前準備について」

物忘れ

✓ 親が認知症かも…どんな病院を選べばいいかな…
✓ 物忘れ外来に行くとき、何を準備すればいいかわからない。
✓ 物忘れ外来って何するのか知りたい。

こういった、不安や思いに答える記事です。

本記事でわかることは下記のとおり。

☑物忘れ外来のリアルな体験談がわかる
☑病院の選び方がわかる
☑事前に準備するべきことがわかる

「親の物忘れ…。」それが“老化か認知症か”は、とても判断が難しいですよね。

この記事を書いている私は、数年前、父の物忘れの激しさが気になり、物忘れ外来を受診しました。

結果、その時は、『過去に起こした、小さな脳梗塞の後遺症』と診断されましたが、数年後には、『アルツハイマー型認知症』とわかりました。

認知症と診断されてからは、家族もスッキリしましたし、対応方法もわかったことで、アルツハイマーの進行を穏やかにすることもできています。

そんな私が、父の「異変を感じてから、認知症と診断されるまで」をまとめましたので、ぜひ参考にしてみて下さい。

今抱えている不安が少しでも和らげば幸いです。

物忘れ外来って何するの?実際に行って感じた「病院選びや事前準備について」

物忘れ外来ってなにするの

親の症状に不安を抱えている上に、普段は馴染みのない診療科に行くとなると「いったいどんな事をするんだろう?」と不安になりますよね。

実際に受診時、本人は緊張していましたし、私自身も結果を聞くまでは、漠然とした不安がありました。

と言うのも、周りに同じような境遇の人がいなければ、話を聞いたことも無く、たまにTVなどの特集で耳にするくらいだったので、いざ「自分の家族が…」となると、予備知識の無さから不安が大きかったんです。

そこで、私が実際に受診した際の一連の流れを、下記の順に解説していきますので、ぜひ参考にしてみて下さい。

①電話で予約をする
②家族のみで受診(詳しい聞き取り)
③本人と家族での診察(診察内容)

総合病院や、開業医、また各病院によって、多少流れは違うと思いますが、私の選んだ『街の開業医の一例』で、解説していきますね。

ぜひ、シュミレーションしてみて下さい。

①電話で予約をする

電話予約

まずは、受診する病院へ、電話で問い合わせや予約をします。

この時、『現在どういった状況であるか?』をたずねられる場合があるので、簡単にメモに書いておくと話がスムーズです。

私の場合、この地点で先方から「ご本人様に関する詳しい聞き取りをしたいので、家族様のみ予約日前に来てく下さい。」と言われました。

そして、予約日の前日に私だけで出向きました。

②家族のみで受診(詳しい聞き取り)

詳しい聞き取り

予約日の前日に、娘の私が出向き、事細かく父の言動について話します。

主に下記のようなことをたずねられました。

  • 服用している薬
  • 持病や手術・入院歴
  • 家族構成
  • 物忘れが気になりだした時期
  • 物忘れの詳しい状態

所要時間は、30分程度。

③本人と家族での診察(診察内容)

診断までには、3回の受診が必要でした。

  • 初 回・・認知症のテストを行う。
  • 2回目・・紹介先でMRI撮影。
  • 3回目・・テストとMRIとで診断。

MRI設備が整っていれば1回で済むかもしれませんが、無い場合は2~3回出向くことになると思います。

●予約当日
予約日当日、父と私で受診開始。

初めに身体測定(血圧・体重測定)をしてから、診察に入ります。

まず、医師の自己紹介や世間話から始まり、雑談の流れから、それとなく上手にテストへと流動。

下記がその時の会話の流れになります。

医師

医師「物忘れが気になり、来ていただいていると言うことですので、一度検査をしておきましょう。今から私が色々なことを質問しますが、中には“バカにしてんの⁉”と思うような質問もあるかもしれませんが、そこは一つお付き合い下さい。受けていただいて、何もなければないで安心できますのでね。」

そう、優しく声をかけつつテストが開始。

検査と聞き、父はガチガチに緊張して、いつもの猫背がピシッ!と伸びていました。

そして、認知症の可能性を簡易的に調べる「長谷川式」と言う問診項目に応えていきます。

テストが終われば、質問の回答結果に点数がつけられます。

30点満点中、20点以下の人は、認知症の疑いが高いと判断されます。

質問事項に関しては、下記のような物になります。

質問項目9問
・年齢
・時間:今日は何月何日何曜日か?
・場所:この場所はどこか?
・3つの言葉の記憶:医師の言う3つの言葉を覚えて、あとからまた聞かれる。
・計算:100から7を引いて答えていく。
・数字を覚え、逆順に復唱する。
・3つの言葉の思い出せるかどうか。:先ほど覚えた3つの言葉を言う。
・5つの品物の名前の記憶:5つの品物を見せられて、それらが隠され何があったかを言う。
・言葉の流暢性:野菜の名前をできるだけ多く言う。

父の検査結果の点数は『18点』。

点数が微妙だったため、もう一段階踏み込んだ、『記憶の部分の詳しいテスト』も追加されました。

本人は、テストにかなり必死に答えていました。

すると記憶の部分では点数がとれたので、MRIの画像と合わせて診断することになりましたが、MRI設備がないため、連携の総合病院を紹介され、後日撮りに行くことになりました。

初日の診察は終了です。

  • MRI撮影の予約・・1週間後
  • 次回診察の予約・・2週間後

※MRIなどの検査設備が整っていない場合、診断まで時間が掛かります。

【所要時間:1時間半くらい】

●紹介先の病院にMRI撮影に行く
1週間後、紹介先の病院でのMRI撮影です。

結果は1週間以内に紹介先の病院から、紹介元の病院に送られます。

【所要時間:30分】

●後日、再び診断結果を聞きに行く
後日、改めて「長谷川式」の問診と、MRIの画像結果を聞きに。

するとMRI画像では、過去に脳梗塞を2度起こしていたことがわかりました。

実際20年以上前に、1度小さな脳梗塞を起し治療を受けていましたが、もう1度は周りも本人も気がついていませんでしたので、知らぬ間に脳梗塞を起していたようです。

結果としましては、下記2点の診断結果が出ました。

  • 過去に起こしている脳梗塞の後遺症
  • 動脈硬化性の変化と老化による脳の萎縮

認知症ではないと言う結果でした。

◇服薬について
物忘れの進行を、ゆるやかにする薬を紹介されましたが、医師は無理に進めることはなく、「服用の有無は、家族でよく話し合って決めて下さい。」と言われました。

服用をしない場合は、今後に関しては「1年に1回の経過観察」と言うことになりました。

帰宅後、家族で話し合い、『まだ必要ない』と判断し、このときは服用を決意しませんでした。

後日、電話にて『服用はしない』旨を伝えて終了となりました。

【所要時間:説明や質問で30分くらい】

以上が受診の流れになります。

物忘れ外来は、決して低い敷居ではないですよね…よくわからないので行く前は緊張します。

では、この経験をふまえて、「専門医を選ぶ際、どんなことに考慮すればいいのか?」について解説します。

物忘れ外来の選び方について

物忘れ外来

物忘れ外来を選ぶ基準は、評判はもちろんですが、人それぞれの生活スタイルにもより変ってきます。

他の通院との兼ね合いや、交通の便利さも運転免許証の有無で変ってきます。

そして「街の開業医」と「大きな総合病院」では、メリット・デメリットも大きく変ってきます。

私は両親ともに持病が多く、総合病院と街のかかりつけ医の両方にお世話になっていて、普段からメリットデメリットを感じていますので、下記に体験から感じたことをまとめてました。

近所の開業医

メリット
・午後診がある為、働いていても通院しやすい。
・よほどのことが無い限り、担当医は変らないので、親近感がわき何でも話しやすく安心できる。

デメリット
・検査設備が整っていないため、紹介先に検査を受けに行かなければならない。

総合病院

メリット
・検査設備が充実している。
・他の病気が見つかった時の連携が早い。

デメリット
・午前診で終了するところが多いので、働いている場合は通いにくい。
・医師の入れ替わりがある場合がある。
・診療科目が多い為、人が多く感染症が気になる。
・予約でも待ち時間が長い場合がある。
・会計・薬局も混んでいる場合がある。

●物忘れ外来の選び方のまとめ
と、言うことで認知症に関しては、私は圧倒的にデメリットの少ない、近所の開業医を選びました。

家から離れた場所にある総合病院も検討したのですが、私は運転免許証も持っていないことと、午前診しかないため、仕事との折り合いがつけにくく選択肢から外しました。

しかし街の開業医の場合、MRIや血流を調べる専門の設備が整っていないことが多く、総合病院へ一旦検査をしに行かなければならない為、時間や手間がかかり、診断までが長くかかることがあるので、検査設備も確認された方がいいです。

逆に設備の整った大きな病院は、診断結果も早いですし、他の病気が見つかった時の連携も速やかに行えると言う利点があります。

ですので、『自分の生活スタイル、病院の評判、通院の便利さ』などをふまえた上で、検討されることをおすすめします。

最後に、受診前に『準備しておくと便利なこと』をまとめておきます。

物忘れ外来受診の事前準備について

事前準備

受診時、下記項目を準備しておくと、スムーズに話が進みます。

●事前準備
・受診前に準備しておくこと
・服用している薬のリスト(お薬手帳)
・持病や手術・入院歴のまとめ
・物忘れが気になりだした時期
・物忘れの詳しい状態
・医師の説明を書きとめるメモやノート
(聞きなれない言葉やアドバイスを書き留める為) 枠内の記事本文

受診時、医師の説明を受けている時、聞きなれい言葉が多く出てきますので、なかなか一度聞いても覚えられませんでした。

私は受診2回目に診断結果を聞くことになったので、しっかりメモを準備し書き留めることができました。

ですので、メモをとるか、事前に了解を得て録音させてもらうと、聞き漏らしがなく安心です。

あとがき

超高齢化社会

私が数年前に初めて父を『物忘れ外来』に連れて行った時は、スムーズに予約を取ることが出来ましたが、近年は予約が埋まっていますので、超高齢化が着々と進んでいることを肌で感じています。

これから、受診を検討されている方は、不安を抱えていると思います。

当の本人も「大丈夫!わしはボケてない!」と言いながらも、実はモヤモヤとしたものを心に抱えているかもしれません。

実際に父がそうでした。

2020年現在、父はアルツハイマー型認知症とわかっていて、医師のアドバイスの元、症状が進行しないよう努力の日々を積み重ねています。

診断を受けた時「そうか…良し!わかった!ボケてたまるか!」と前向きになってくれました。

専門医に診てもらえば、的確なアドバイスがもらえて、気になることがスッキリ解消され、進む道が明確になります。

強い味方が出来たような安堵感も得られます。

家族

物忘れの異変に気付けるのは、一番近くにいる家族です。

いつまでも快活に元気で過ごせるよう、気になるようでしたら、迷わず受診される事をおすすめします。

何もなければそれで安心ですし、何かあったら早めに手を打つこともできますので、付き添い大変ですが頑張って下さいね。(^-^)