5年ほど前から原因不明の腹痛が1年に1回のペースで起きているのですが、今回盲腸か⁉と思うような痛みにみまわれ、胃腸内科を受診しました。
しかし「内視鏡検査をしてみないとわからない」と言うことで、鎮静剤を使用した大腸内視鏡検査をしてみましたのでその体験談になります。
大腸内視鏡検査、鎮静剤を使用した体験談!意識はあるが痛みなし
痛みの始まりは、おヘソから5センチ離れた右斜め下あたりのキリキリとした痛みでした。
最初は気のせいだと思おうとしていたのですが、定期的に一日に何度も痛くなり、寝ている時もその痛みで起きてしまうようになり、「さすがにオカシイ‥‥」と認めざるを得なくなり、「卵巣か?」と勝手に思い、まずは産婦人科で診て頂きました。
しかし、子宮は至って通常でエコーも血液検査も異常ありませんでした。
痛み方はチリチリ、チクチクと数秒間で治まり回数も1日に数回でした。
痛む箇所の背中側もじんわり痛く、「盲腸?」と思いようやく胃腸科へ行きました。
「何とか治まってくれ!」と言う願いは、儚くも叶わずでした。
胃腸内科を受診
腹痛の詳細を事細かに伝え、問診そして外からの触診では異常は感じられないとのこと。
「大腸内視鏡検査と言う腸の中から診る検査がありますが検査されますか?」との事で、「悩んでるくらいなら白黒ハッキリさせた方がスッキリするわ。」と思い検査のお願いをしました。
鎮静剤を使用しての検査を希望しました。
ボーッとしている間に検査は進み、終わってから結果を聞くというスタイルです。
診察が終わり、看護師さんから検査に関しての説明や問診、血液検査等を受けました。
帰宅後、さすがに腸の中にカメラやケーブルが入る事に恐怖心がわきまして、ネットで色々調べてみるも不安ばかりが増して行き、これはもう「まな板の上の鯉」になるしかないと腹をくくり(腹痛いのに)当日に挑みました。
大腸内視鏡検査とは
大腸内視鏡検査とは、肛門から内視鏡を大腸の奥まで挿入して戻りながら観察をします。
検査を希望される人は事前の説明や問診、血液検査、検査の同意書、前日に服用する薬の受け渡しがあるので一度診察に行く必要があります。
大腸内視鏡検査の検査手順
検査前にロッカーで、肛門部に穴があいた検査用のズボンに履き替え、検査用の上着に着替えます。
検査台の上に横になります。
水分補給の点滴がされます。鎮静剤も投与され、腸の動きを止めるお薬を注射します。
肛門より内視鏡を挿入します。途中、何回か態勢を変えるように言われました。(内視鏡が入りやすくする為)
鎮静剤を使用した為、リカバリールームで30分横になった後、血圧やふらつきなどの確認し、診察室で画像を観ながら説明を受けます。
大腸内視鏡検査、鎮静剤を使用した体験談!
前日、夕食は軽めにし水分を多くとります。20時以降は検査まで絶食です。
夜に下剤(錠剤)の薬を飲みます。
私は、うどんを食べました。
当日は朝の8時半に病院に行き、腸をきれいにする薬を約1.5リットル、チビチビと2時間くらいかけて飲みます。
薬液を飲む選択肢として「病院」ではなく「自宅」で飲み、便を出し切ってから来院して検査に挑むのもありなのですが、道中でもよおしたら嫌なので私は朝から病院に行きました。
まれに下剤薬を飲んでいる時に、お腹に違和感や、ひどい吐き気がする方もおられるとのことでしたので、初めて内視鏡検査を受ける時は医師や看護師さんが側にいる方が安心だと思います。
検査当日、受ける人がもう1名(以降はAさん)いらっしゃいましたので、Aさんと一緒にお喋りしながら便を出す薬を飲みました。
Aさんは毎年、他の病院で鎮静剤なしで激痛に耐えながら検査を受けていたそうですが、鎮静剤を使用できるこちらの病院を知って来られたそうで2回目だとの事でした。
Aさんは「ここは本当に痛くも痒くもなくて、今までなんだったのか、もっと早く知りたかった。」と、熱弁されていましたので、私の恐怖心も緊張も一気にほぐれました。
飲む薬剤の味は、ポカリスエットの濃いバージョンで、私は美味しく頂けましたが、Aさんはひたすら「不味い、つらい、飲めない。」と、嘆いておられました。
これは人それぞれですね。
30分から1時間ぐらいすると排便が始まるとのことでしたが、私は30分もしないうちにお腹から下痢のような訴えがあり、1回目でかなりの便が出ました。
Aさんは15分ほど遅れて排便が始まっていました。
私は、普段から快便なので排出が早かったと思われます。
便が透明のレモン色になるまで排便するのですが、3回目にはほぼ透明になり合計5回トイレに通いました。
最後は尿を出すかのごとくシャーーーっと飲んだ薬がダイレクトに出ました。
お腹も激痛とかはなく、多少の下痢のような感じでした。
何度もお尻を拭くことになるので、皮膚の弱い方はかなり負担になるので、押さえるように拭われた方がいいかと思います。
ネットで調べていたとき看護師さんが便の性状を観察するとありましたが、私の行った病院では確認作業は口頭で「透明になりましたか?」と確認するだけでした。
Aさんが先に検査を開始されましたが、胃内視鏡と大腸内視鏡検査を同時にされて、ポリープもとったそうですが40分くらいかかっていました。
検査中の感覚、意識はあるが痛みなし
カメラが入る時の感覚は全く無く、いつ入ったのかわかりませんでした。
何となく右のあたりがモニョモニョするなぁと言うくらいの感じで、検査が始まっているのも気が付つかず
「今、一番奥まで来たので観察しながら抜いていきますね~」と言われて「えっ!?入ってたの?」と言う状態でした。
そして、何の感覚も無いままに検査は終わりました。
「意識はずっとありましたが、カメラの入る感覚は無い」と言う状態でした。
検査中の痛みについては、腸が突っ張る感じ(しわを伸ばすために空気を入れる為)がするだけの方が多いそうですが、腸がゆ着している方は痛みを感じる場合があるとのことです。
検査に掛かった時間
検査事態は30分ぐらいで終わりました。
ポリープや初期の大腸がんを内視鏡で切除をする場合は、もう少し時間がかかるそうです。
検査結果
結果、綺麗な腸で盲腸も全く炎症なく、腹痛の直接原因になるようなものは特に無いとのこと。
いつもそうなんです…胃痛で胃カメラも3回ほどしていますが、痛みが出て検査を受けても何も無い。
何かが見つかってくれたら、それを取り去る目標が明確になるのですが、ただあちこちが痛くなるだけで原因がわからないのが困る次第です。
いや、何もないに越したことはないのですが、いつも複雑な心境で病院をあとにします。
結果は整腸剤を処方されて終了しました。
Aさんは私がリカバリールームから出ていく時、カーテン1枚隔てた隣のベッドで、寝息をたてて寝ていらっしゃいましたが、私が診察室から出るとAさんが診察室前に来ていました。
多少ぼんやりした感じでしたが、付き添いの方が来られていてポリープをとったらしいと言う会話をしました。
ポリープをとっても即日帰れるんですね。
会計を済ませ終了です。5000円ほどでした。
検査終了、帰宅後
帰りは自転車や車の運転は禁止の為、家族に迎えに来てもらいましたが、その日はダルさやふらつきもなく普通に過ごせました。
あとがき
何より、異常が無かったと言うことで気分がスッキリしましたし、腸もリセットされたので、何気に普段は買わない高めのヨーグルトを買い、検査後の一食目にして腸までお届けしました。
便秘症の方は一旦キレイな状態の腸になるので、スッキリするのではないでしょうか?
そして、空になった腸からは検査後3日目に排便があり腸の長さを実感しました。
検査を受ける前は恐ろしくてたまりませんでしたが、終わってみるとあっけなさすぎて本当に「案ずるより産むが安し」だなと思いました。
医師は「2年に1回は検査した方がいいと思いますよ。」とおっしゃっていましたが、あれ以来検査はしていません。
痛くならないとなかなか挑めないのが現状です。
あの前処理に時間がかかるのがネックなので、大腸内視鏡検査の課題かなと感じます。
しかし、あの腹痛はいったいなんだったのか?今でも不思議で仕方ありません。
あれから盲腸の辺りが痛むと言うことは一切なくなりましたので痛みの原因は迷宮入りです。
今から大腸内視鏡検査に挑まれる方は「案ずるより産むが安し」で頑張って下さいね。