今から猫を飼おうかな、飼いたいなと悩んでいる方へ、猫との暮らしはどんなものなのか、通算15年5匹の猫と暮らしを共にしてきた私が、経験上感じたことや、メリット、注意点等をお伝えしたいと思います。
少しでも参考になればと思います。
猫と15年暮らした実体験により、感じたメリットや注意点について
私が今までに一緒に暮らした生き物の種類は、犬、猫、セキセイインコ、コザクラインコ、ハムスター、亀ですが、暮らしやすさで言えば断トツに「猫」でした。
付かず離れずで、人間との距離感が絶妙に良いです。
そんな猫との暮らしについて、実録でお話していきたいと思います。
まずはメリットからです。
猫と暮らすメリット
猫に限らず動物を飼うことは、子供がいる家庭ですととてもいい教育になりますし、一人暮らしなら帰宅したときに癒やしの存在になってくれます。
家庭の中に居るだけで心が和みます。
家庭だけに留まらず、各施設でもボランティアの方が動物セラピーで犬を連れていくと、皆、自然に笑顔になり動物に触れることで、心が満たされ脳や体に良い影響があるそうです。
動物の純粋な心や眼差しは、私達に様々な感情をもたらせてくれます。
ではその猫のメリットについて詳しく見ていきましょう。
人間との距離感が程よい
猫の場合のメリットは、「人間との距離感が程よい」と言う所につきます。
あまり、依存度が強いとお留守番させている時、「寂しがってるんじゃないか?」と常に気になってしまうので、おちおち出かけられなくなります。
猫は気分屋なところがありますし、そっとしておいてくれません?と言うことも多く、依存度に関しては程よい距離感が保てる存在になります。
吠えない
吠えないので近所に迷惑も掛かりません。
しかし去勢していない猫は、発情期にワーオワーオとかなり大きな声で鳴く場合がありますで、そこは注意点になります。
トイレのしつけが楽
犬のようにトイレのトレーニングが必要なく、本能で砂場に向かってくれるので楽です。
私は飼った5匹の猫は仔猫3匹、大人の野良猫1匹、生後6か月くらいの猫1匹でしたが、どの年齢のねこも勝手にトイレに行ってくれました。
しかし、オスは去勢をしていないと、マーキングであちこちに「猛烈なニオイを放つ尿」を吹きかけることがありますので要注意です。
外飼い・室内飼いの注意点
猫を飼う時の注意点で外飼いをする場合、ご近所トラブルが起きる可能性が高いのでオススメできません。
私が子供の頃に飼っていた猫は日中は外に出していましたが、色々とやらかしました。
下記に描いてあることは我が家の経験です。
もちろんお家の中で飼う場合も注意点はあります。
猫はジャンプ力に長けている為、思いもよらないところまで登れてしまいますし、若い猫はヤンチャでいたずらっ子なので対策が必要です。
しかし個体差がありますので、全ての猫が下記のようなことであるとは限りません。
外飼いの注意点:自由に外に出す
・必ず虚勢する。
・近所の家の窓から侵入したり、焼き魚を取ったりする。
・糞尿を他の家の敷地にしてしまう。マーキング(酷く臭う尿をする)をしてしまう。等で、近所の方に迷惑を掛ける。
・他の猫と縄張り争いで、大喧嘩をしてケガをしてしまう。その時に猫エイズに感染する恐れがある。
・ノミやダニが付着する。
・好奇心旺盛な為、建築中の家に入ったりする。
・車道に、飛び出すと人や自転車、車を驚かせてしまう。
・トラックの荷台に入り込む。
・高いところに登り降りれなくなる。
・捕獲した獲物を持ち帰り(セミ、ヤモリ、スズメなど)飼い主に自慢する。
・スズメを食べる
・時折、旅に出て2週間ほど帰らない時がある。
室内飼いの注意点
・ストレスが貯まるので、解消してあげる。猫じゃらし等で遊んであげる。
・いたずらをする時期があるので、棚から落とされそうな置物はしまう。(調味料を落とされ漏れると悲劇)
・便をした後にお尻の穴が気持ち悪いと床にこすりつけて歩く猫がいる。(ハイハイ期の赤ちゃんは要注意)
・若いときはエネルギーを持て余し、夜中に家中走り回る。(夜行性の為)
・壁紙やソファ、カーテン等は爪とぎにされボロボロになる。
・のぼる経路があればエアコンの上に登ってしまう。
・布団や壁にマーキングされる。(虚勢でかなり収まる感じはする、しない猫はしない)
・子猫の時期はやんちゃで、動くものに興味があるので、飼い主の歩く足にまでじゃれついてくる為、踏みつけないようにする。
・子猫は一緒に寝るとき圧迫してしまうので注意する。
・子猫はカーテンをよじ登るが降りれないので、常におろしてあげる。
季節の過ごし方についての注意点
季節の気温の変化についても注意が必要です。
春や秋は気候が良く、特に注意することはありませんでしたが、夏と冬は人間と同じで体調管理に気を付けなければなりません。
冬の過ごし方の注意点
冬場は寒がりなので布団に潜り込んできますし、人間の側に寄ってくる頻度は高めです。
暖房がなくても毛布や布団に潜って勝手に暖を取っています。
寒がりで温かいところを求めるので、注意すべき点があります。
今はあまり使用されていないかもしれませんが、石油ストーブの上でヤカンを置いて湯を沸かせるタイプのストーブは、その上に跳び乗って足の裏を火傷してしまうことがあるので、気をつけなければなりません。
また、お風呂に温かいお湯が張られていて、蓋をかぶせているその上に乗ってご満悦な顔をして居座る事もあり、万が一跳び乗るときや降りるときに、蓋がズレて中に落ちてしまい水位があれば、自力で這い上がれないので溺れる危険がありますので、これまた注意が必要です。
夏の過ごし方の注意点
夏場、猫は普段から足の裏以外は汗をかかないので、涼しい所を求めてダラーンと伸びています。
熱中症にならないように、お水は多めに用意し、風通しの心地良い場所が必要です。
餌に関しての注意点
年齢に応じたキャットフードが豊富に販売されています。
ドライフードや缶詰、パウチタイプ、おやつもあります。
人間の食べる物はネダられてしまうと、ついつい与えてしまいがちですが、カロリーが高かったり、与えすぎると害になる物もあるので注意が必要です。
昔、飼っていた猫は刺し身の食べ過ぎでイエローファットと言う病気になりました。 抱き上げたとき、物凄く体が熱くて熱を測ると43度くらいあったと思います。猫は平熱が38〜39度です。
そしてお腹のあたりにかなり大きなシコリができていました。
イエローファットはマグロ、かつお、アジ、サバなど青み魚に多く含まれる不飽和脂肪酸の過剰摂取により起きます。
エビ、イカ、タコにも注意が必要です。
ビタミンB1を壊してしまうそうです。(猫に不可欠なビタミン) 人間の食べ物は与えないほうがいいと思います。
猫の行動や性格
動きが機敏でしなやかで、とても魅力的な眼差しをしています。
身体能力に優れていて、ジャンプ力に長けている為、本気を出せば垂直の壁も駆け上がります。
性格は種類や個体により異なります。
気の弱い猫もいれば、物凄く気の強い猫もいますし、飼い主の行く所、行く所について回る猫もいます。
散歩にもついてくるほど懐く猫もいます。
しかし基本的に性格は自由きままで、寂しくなれば近寄って来ますし、それ以外は素知らぬ顔で自分の時間を自分なりに過ごしています。
ですので丁度いい距離感で暮らせます。
こちからちょっかいをかけても、気がのらなければあからさまに「何なの?」みたいな顔をしてスッと立ち去ります。
しかし、自分が寂しくなればジワッと近寄ってきて、何の断りもなく新聞や本を読んでいても、それを踏みつけて膝の上に陣取りにきます。
床にうつ伏せで寝転んで本を読んでいると、グイッと体重をかけ背中に乗ってきたりします。
頭のいい猫はドアノブにジャンプをして前脚で下げながら、向こう側に押して見事に開けますし、向こう側にいる時は自分はドアを引くことはできないと解っているので、「ニャ〰ォ(開けて〰)」と甘えた声で訴えます。
水道の蛇口も下げて水を出す子もいます。閉めることはできません。
中には便器で用を足す猫もいます。
台所で料理をしている時、自分の好物の匂いを察知したら、必死にちょうだいコールをします。
気にくわない事があれば猫パンチされます。
美味しいものを食べている最中、「オイシイオイシイ」と聞こえる喜びの鳴き声を出します。
お風呂に入っていると、「ニャ〜(入れて〜)」と扉の向こうで催促し、入れてあげると洗い場を彷徨い気が済むと「ニャ〜(出して)」と扉の前に行きます。
何がしたいのかは謎です。
撫でてあげると、とても幸せそうにうっとりしますが、気が済めば突如かんだりします。
時折、何も居ないのに部屋の天井を見つめている時があります。(音を察知しているようです)
と、言った感じでとても表情豊かで見ていて飽きません。
体のお手入れ
基本的に自分で舐めて毛づくろいし綺麗にします。
なので毛を飲み込んでしまう為、毛玉となり吐き出しますので、踏まないように注意です。
長毛種になればなるほど、抜け毛がスゴイのでブラッシングや、毎日の部屋の掃除もかかせません。
短毛でも抜け毛は多いので、ブラッシングをしてあげると毛をキャッチできますし、猫も喜びます。(中にはブラシを目の敵にして嫌がる猫もいます。ブラシ選びも大切です。)
トイレに関して
本能に備わっているのか、特別なトレーニングをしなくても、箱に砂を入れ置いておけば小さな赤ちゃんの時から、その砂を目指して用を足します。
抱っこ
長いことは抱かせてくれません。
しかし個体差があり、抱っこ好きな猫もいて抱っこで散歩する猫もいました。
真逆は一秒たりとも抱かせてはくれず、無理矢理に抱こうものなら、エビ反りになり引っかき傷を食らうハメになります。
病気やケガをした時
病気、ケガをしてしまった時は速やかに動物病院に連れて行きますが、近くの病院を探しておかれることをおすすめします。
猫も人間同様、突然、病気や怪我をします。
そうなった時、医療費はかなり高額になります。
動物保険もあるので加入しておかれると安心かと思います。
猫は家族の一員
動物も一緒に暮らせば、家族の一員です。
「飼う」と言う言葉より「家族」になります。
動物は口がきけません。だからこそ、どんな時も思いやりを持ち、心に耳を傾けて生きる事が必要になります。
愛情を持ち、長く一緒に暮せば、出かけた飼い主の帰宅を察知して、玄関で出迎えてもくれ愛しい存在になります。
心が繋がれば絆が生まれ、生活に潤いが芽生えます。
猫との生活の中で素敵な発見が待っています。
あとがき
私は時期はバラバラですが5匹の猫と暮らしました。
皆、性格が違っていて個性があり、とても魅力的でした。
動きも美しく、ただ座っているだけでも絵になり、実際にモデルにして何枚も絵を描きました。
皆、他界してしまいましたが、たくさん遊んだことや悩みを聞いてもらったこと、落ち込んでいるとそっと側に寄り添ってくれていたこと、一緒に暮らした思い出はたくさんあり、忘れることはありません。
今から猫を家族に迎え入れようと考えている方は、ぜひ上記のことを何らかのときに思い出して役立てて頂けると幸いです。