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「親が倒れた・認知症になった時」に役立つオススメの本3選!

頭がモヤモヤした老人

親の行動を見ていて、「物忘れが激しくなったなぁ…。」と感じた時に、「もしかして認知症では…」という思いが頭をよぎったり、実際に認知症と診断された時、「この先一体どうしたらいいんだろう。」と、信じたくない気持ちと現実を受け止めることで精一杯になると思います。

実際に私もそうでした。

父の言動の異変に気がつき、そこから認知症と診断されるまで、かなりの年月がかかりました。

その間、「とぼけた行動や物忘れの激しさ」に家族は振り回され、注意をすれば腹の立つ言い訳を返してきて、こっちはそれにまた「イライラしながら過ごす」と言う、なんとも悪循環な生活を送っていました。

しかし、ようやく認知症と診断された時、父も自分もショックを受けるかと思いきや、逆にホッとしたんです。

「やっぱり認知症だったんだ。」と納得することで、父への接し方も考え方も180度変わり、噛み合っていなかった歯車が修復され、しっかりと動き出した感覚を得ることができました。

認知症と診断された日のことは鮮明に覚えていて、病院を出るときには暗い表情はなく、清々しささえ感じていました。

しかし、それは帰宅までの数十分の束の間の気持ちで、ただ、「今までの惚けた行動への原因」が分かっただけで、「認知症がこれからどんどん進行していくこと」ということに対し、何も解決していない現実に向き合ったとき、突然言い知れぬ不安が襲いかかってきました。

不安を取り除く方法はただ一つ、「認知症についてしっかり学ぶこと」だと思ったので直ぐに本を何冊か購入しました。

「親が倒れた・認知症になった時」に役立つオススメの本3選!

本

今までも、「もしかしたら父は認知症ではないかな。」と思い、インターネットで検索し色々調べていたのですが、知りたい情報があちこちに散財していたので、まとまった情報として、側に置いていきたいと思い本屋に走りました。

3冊の本がとても役に立っていて、読むことで認知症に関する様々な知識が頭に入り、「これから先起こるであろうことへの心構え」を持つこともでき、不安解消にもつながっています。

本を読むことで、以下のようなことがわかります。

認知症とは何か

どんなサービスを受けられるのか

どんなことをしておけばいいのか

認知症の進行時期、それぞれの向き合い方

認知症の家族との暮らし方

自分のメンタル面に関して

入院にまつわるエトセトラ

などたくさんの情報を得ることができます。

では、そのバイブルとなっている3冊の本をご紹介します。

認知症になった家族との暮らしかた

1980年に結成された「公益社団法人認知症の人と家族の会」による監修で、会員が励ましあい助けあい「認知症があっても安心して暮らせる社会」を目指し活動をされています。

「つどい・電話相談・会報」を3つの柱として活動されており、全国で年間3000回以上の集いが開かれ、電話相談では年間約2万件を超える相談をうけられていて、会報の「ぽ~れぽ~れ」は認知症医療介護に関する、最新の情報を得ることができる情報源となっています。

そういった活動をされている会の方による監修とあって、この本を読めば認知症の家族と暮らす毎日の中で、「こんな時どうしたらいいの?」と言うことに出会った時に解決するヒントが、ほのぼのとしたタッチの絵で漫画形式で解説されていて、介護に対する焦る気持ちを和らげてくれます。

文章と挿絵の解説もわかりやすく、すんなり頭に入り読みやすいので一気読み出来ました。

認知症で使えるサービスしくみお金のことがわかる本

著者は介護福祉ジャーナリストの田中一さんです。

主に高齢者の自立介護などをテーマとした、取材執筆ラジオ、テレビ出演、講演などの活動をされていて、他にも介護にまつわる様々な本を出版されています。

この本では、「困った時に相談する場所・認知症の人を支える地域の仕組み・医療と介護のサービス・身近にある多様なサービス・お金に関すること」などについて、図解や挿絵、表を用いてとてもわかりやすく書かれています。 認知症の家族を抱えるとどうしても閉じこもりがちになり、必要な支援情報にたどり着く事さえ困難になってしまいます。

支援の仕組みや流れを知っておくことで、本人や家族も閉じこもらずにすみます。

そういった部分を解決するために、地域にどんな支援のしくみがあり、そこにはどうやって辿り着けばいいのか、この本はその道しるべになっています。

誰かの手を借りたいと悩んでいる人の力になってくれる一冊です。

親が倒れたら、まず読む本

こちらの著者の渋澤和世さんは、フルタイムで勤務しながら10年以上にわたり、遠距離・在宅介護を担う中、福祉に関係する多数の資格を所得し、その経験や知識を多くの人に役立ててもらえるようにと、介護エキスパート協会を設立し代表を務めていらっしゃいます。

この本では、親の介護の始まりから終わりまでの間に起こる出来事を、著者の体験に基づき女性ならではの繊細な目線で説明されていて、介護において「自分では想像できない未来に起こりうる困難」への対処方の手引きのような本になっています。 読んで終わりではなく「必要な時に必要な箇所を読む」ことが出来ますし、得た知識が自分の行動を変えていくきっかけにもなると思います。

本は挿絵や表などを織り込みながら、解説しているのでとても読みやすく、頭にもすんなり入ってきます。

著者のエピソードも盛り込まれていて、とても親近感がわくと共に読み進めていくと勇気をたくさんもらえます。

介護に直面した人には確実に参考になる一冊です。

あとがき

本

今、介護に対し不安に思われている人、立ち止まり八方塞がりになってしまっている人は、このような本を読んだり、もしくは同じような体験をされている人の話を吸収することで、目の前の介護を違う角度から見れたり、自分の中のジレンマから一歩抜け出すことができるかもしれません。

本

本をいつも目につくところに置くことで、迷った時は辞書のように時にはアドバイザーのように、常にそばにいてくれるお守りのような存在になります。

未知の世界に挑むとき、「知識を持って望む」のと「知識を持たずして望む」のとでは、雲泥の差が生まれます。

なにかのトラブルや困難にぶち当たった時、おろおろしない為にも、どんどん色々な情報を吸収しておけばそれが武器になります。

本を読む女性

しかし残念ながら、こういったことは自分から進んで知識を得ようとしない限り、誰も教えてはくれません。

ですので自らどんどん吸収していくことが大事になります。

「備えあれば憂いなし」まさに介護にはそれが必要です。

介護を知らぬ間に自分だけで抱え込んでしまい、自分を見失うことが無いよう、本があなたの味方になることを願います。