子供の頃、ペットを飼いたいと思った方は、沢山いらっしゃると思います。
そして、実際に親に懇願し、夢叶い飼ってみて様々な経験をした方、惜しくも「面倒みないでしょ!」と、速攻却下された苦い思い出のある方、いろいろな方がいらっしゃると思います。
そして今、親になり子供に「ペットを飼いたい。」と、ねだられ中の方もいらっしゃると思います。
ご自分の子供のころの記憶と重ねて、様々な答えに辿り着くことと思われます。
そんな時、どう答えればいいのか悩みますよね?
そこで私が今までいろいろな動物を飼うことで感じた、下記についてお話したいと思います。
動物を飼う覚悟
各動物の注意点(犬、ネコ、鳥、ハムスター、亀)
ペットを飼うメリットやデメリット
そして、じっくりお子様と話し合っていただけると幸いです。
子供がペットを飼いたいと言った時、それは子供が無償の愛を学ぶ時
『ペットを飼う』と決断された方は、いざ飼うとなると覚悟がいりますよね。
なぜならそれは命だからです。
おもちゃのように飽きたからと言って、部屋の片隅に放置することはできません。
それを大人はよく理解しているので、子供がペットを求めても、その大変さから反対しがちになります。
子供に生き物を飼う事の大変さを伝えたとしても、子供にとっては自分自身経験のないことを、想像だけで100%理解することは難しく、どうしても飼いたいという欲求が先立ち「きちんとめんどう見る。」と言う言葉で、飼う飼わない問題に終止符を打とうとします。
そして、飼ってお世話をし体験することで、初めて大変さを痛感する事となります。
動物は口が聞けません。
自分で面倒を見る!と言った子供にとって、動物が口が聞けないことが好都合になることもあります。
トイレやゲージがが汚れていても動物は、「ここ掃除して!」とは言えませんので、見てみぬふりができてしまいます。
そこで大人は我慢できずに見るに見かねて手を出す事になりますので、自分で世話をすると言う約束ならそこをしっかり初めから話理解することが大切です。
私は小学生の頃、インコが飼いたくて親にねだり、自分でめんどうを見る事を約束し飼ってもらいました。
が、小さなインコと言えど、お世話は案外大変で100%自分で世話をする事が出来ませんでした。
その時、まさに口が聞けない動物の気持ちに全く寄り添えていませんでした。
私が出来なかった部分は、母が文句も言わずにやってくれていました。
ですので、自分が学生生活をしながら、ペットを飼うと言う事の大変さと、母の優しさ、そして母に迷惑をかけてしまったと言う反省等、色々な事を体験しました。
それらの経験は、自分の人生においてマイナスになっていないことだけは確かです。
インコの他にも、猫、犬、ハムスター、コザクラインコ、亀を飼いました。
その経験を踏まえて、ペットを飼うと言うことは、どういうことなのか、その心構えを経験と共にお話ししていきたいと思います。
ケージ等の清掃
生きているのだから、もちろん糞尿をしますのでお掃除をします。
ペットは自分で掃除をできませんので、清潔にしてあげないと病気になってしまいます。
マメにお掃除をしてあげましょう。
大きなペットになればなるほど、そのお世話は大変になります。
犬の場合
室内で放し飼いの場合、オシッコシートにきちんとするようにしつけます。
するとそのシートを片付ければい良いのですが、トイレの場所をなかなか覚えてくれない場合、あちこちにされる尿の始末に翻弄することとなります。
覚えてもらえない大変さから、可愛いと思う気持ちを失っては大変です。
「しつけ」がとても大切になってきます。
お外の散歩でしか糞尿をしない子もいるので、そうなると雨晴れ関係なく散歩も必要です。
猫の場合
猫はほとんどの場合、しつけなくてもおのずと本能でトイレに向かってくれます。
猫のトイレ容器は、中々の面積をとります。
毎日糞尿を取らないと直ぐに溜まってしまいますし、お腹のゆるい猫はしょっちゅう下痢をするので、お掃除が大変になります。
鳥の場合
鳥は最低でも2日に一回は、下に敷いた新聞紙などの紙を交換しなければ、ケージ内で羽ばたいた時に、とんでもないほど抜けた羽や乾燥したフンなどが、部屋に舞い飛んでしまいます。
フンがケージにつくので一週間に一回は丸洗いが必要です。
水入れで水浴びを盛大にする子もいるので、水入れは毎日綺麗にしないといけません。
ハムスターの場合
ハムスターは決まった場所に糞尿をしてくれるので、容器も小さく毎日のお掃除も苦にはなりません。
糞尿のついた個所は毎日取り去り、ケージ内は三日に一回は汚れた床材は取り除き、新しい床材を入れます。
全部綺麗にしてしまわず、自分の匂いが残っている状態にしてあげます。
餌を隠している場所があり、野菜や果物は一日で腐るので、ハムスターが離れている間にササッと取り除きます。
ストレスを与えないようにお掃除をすることが大切になります。
亀の場合
陸ガメではない水の必要な亀の場合、その水が亀の糞尿で濁るスピードはかなり速いです。
冬場は3日に一回、夏場は毎日水の交換が必要です。
亀が大きく育てばケースも大きくなり、そこに水を入れるとなかなかの重さになるので、お掃除は結構な重労働になります。
交換しなければかなりの悪臭を放ちますし、最悪はボウフラが湧きかねません。
近所への配慮
飼うペットによっては、ご近所への配慮も必要となります。
具体的には、猫の場合、外に離すと近所のお宅が窓を開けていると侵入してしまったり、他のお宅の敷地内に糞尿をしてしまったり、放し飼いの猫は車の上に乗り、爪で傷をつけてしまったりします。
犬や鳥は鳴き声が近所迷惑な場合がありますので、配慮が必要な場合が有ります。
犬の場合
私が飼っていたのは小型犬だったのですが、吠えることもなく特に困ったことは有りませんでした。
しかし外飼いの犬でしょっちゅう吠えている犬に関しては、住宅密集地では困惑している人が多いので配慮が必要になります。
猫の場合
室内飼いの猫が脱走し近所の庭に尿をし、砂を全部入れ替えてくれと言われました。
サザエさんの歌では有りませんが、近所で魚を焼いていて台所の小窓を開け、魚をくわえて泥棒しました。
建築中の家にしのび入り、大工さんにつまみ出されて家に戻されました。
室内飼いの猫の場合、外に出たがる猫は何とか外に出ようと、ドアの隙間を猛ダッシュですり抜けたりして、隙あらば逃走のことを考えている猫との格闘になる場合もあります。
鳥の場合
セキセイインコを10羽以上飼っていた時は、日光浴をさせるためにカゴごと外に出していましたが、猛烈にみんなでピーチクパーチクやけくそに騒ぎ立てるので、近所からうるさいと苦情がきました。
大型の鳥になると、甲高い奇声を発することがあります。
ハムスター、亀の場合
ハムスターについては特にないです。
亀はケースの掃除を外で行う場合、汚れた水の処理への配慮が必要になります。
気軽に旅行に行けない
長い旅行に行くときは食事の問題や、真夏、真冬の気温問題、糞尿問題があるため、ペットホテル等の預かり先を見つけなければなりません。
なにより、飼い主がいなくなるという環境へのストレスを与えてしまうことを思うと、なかなか置いていくことが出来なくなります。
犬の場合
家に留守番させるなら、餌を二日分置いていくことになりますが、一日で完食していました。
一日目に様子を見に行ってくれた母が餌を入れてくれました。
ですのでドライフードが少しづつ出てくる器具などで管理をするか、誰かに定期的に餌を入れに来てもらわねばなりません。
犬は人間に忠実な為、飼い主がいない時間、その寂しさに耐えることになります。
普段の外出から帰っただけでも、一週間会っていなかった付き合いたての恋人のように、その寂しかったぶりを猛烈にアピールしてきます。
ですので一泊二日くらいならお留守番よろしく!とはお任せできません。
お任せすると帰宅した時ドロボーが入ったかのようなお部屋に仕上がる場合が有ります。
ですので、旅行には一緒に連れて行くか、ペットホテルに預けるなどの手段が必要です。
猫の場合
猫は案外、一匹の時間を好む風潮が有りますので、一泊二日なら頑張って留守番してくれますが、真夏の気温の暑くなる室内の温度の管理は必要になります。
冬場は布団に潜り込んで勝手に暖を取ります。
しかし、猫も近年、イヌ化していて人間にべったりな子もいるので、置いていくとなると後ろ髪を引かれる事となります。
鳥、ハムスター、亀の場合
餌や温度管理を完璧にしてあげれば、真夏や真冬でなければ一泊二日なら何とか大丈夫です。
3種類とも温度管理が必要な動物の為、旅行をするなら温度管理にそこまで気を使わない季節をおすすめします。
ハムスターは真夏の温度管理が難しいため、温度管理をあやまり部屋が高温になってしまうと、熱中症になり途端に体調を崩し死に至ります。
予防接種、病気や怪我をしたとき
何より病気をしたときが大変です。
人間は風邪を引いたり怪我をしたら、病院に行きますよね。
動物も同じで病院に連れて行きますが、保険がききませんの治療費が高額になります。
だからと言って病院には連れて行かず、自分がどうにか対処してあげるということは、獣医でない限りできません。
近年ペット保険があります。
年齢や動物の種類や大きさで掛け金は違ってきますが、掛け金も決して安くはないので、入っておくべきか悩むところではあると思います。
犬の場合
どんなに嫌がろうと、予防接種には必ず連れて行かねばなりません。
予防接種、病気や怪我にかかる費用は中々お高いです。
猫の場合
予防接種には、どんなに引っ掛かれようと、釣り上げたての魚のようにのけぞり返られようと、必死に病院に連れて行かねばなりません。
家の猫は激しく嫌がり、思いきり引っ掛かれた跡が、何年も残ったままです。
去勢手術をしたり、熱を出したり、怪我をしたりとかなりの病院代がかかりました。
ガンになってしまった子は、点滴や治療に一か月ほど通い詰めて10万はかかりました。
鳥の場合
小さな小鳥も急に体調を崩すことがあります。
フンづまりになったりガンになったり、複数飼いですと気の合わない者同士でケンカをし、目をつついて負傷してしまったりもしました。
入院すると3日で2万円くらいかかりました。
ハムスターの場合
食欲低下で診察時には一回2~3千円かかりました。
亀の場合
特に病気はなしです。
体調を崩した時に、近所に診てもらえる獣医さんがいるか、確認しておいたほうがいいです。
コミュニケーションをとる
一緒に暮らしていると、ペットと言うより家族になってきます。
中には放置されると甘えたいきもちを消化できず、寂しい思いをする場合もあります。
犬の場合
犬の場合は特に飼い主に忠実な場合が多く、関係性は密になりますので、しっかり答えてあげることが大切になってきます。
散歩は一番のコミュニケーションです。
歩調を合わせ、時折目線を合わせる幸せな時間です。
毎日寄り添ってくれる、犬は大親友の様な存在となります。
猫の場合
猫はまさにツンデレです。
甘えてきたので、なでなでしているとガブっと噛んできたりしますが、基本的には甘えん坊ですので、す~っと側に来た時には、優しく声をかけてコミュニケーションを取ります。
鳥の場合
鳥も愛情を注げば、とても心が通います。
一緒に色んな遊びが出来ますし、芸を覚えたり言葉を覚えます。
飼い主を見ると体を左右に振り、喜んだりもします。
実は表情や表現が豊かですので、たくさん一緒に遊びました。
ハムスターの場合
ハムスターは本来、野生では餌を求め1日に5~10㎞走ります。
ケージに回し車は必須で、それ以外にも広い空間でお散歩もさせてあげて、ストレスを解消させてあげなければなりません。
とても嬉しそうに遊びます。
亀の場合
家の外を散歩しました。
結構早い速度でタッタカターと小走りします。
呼ぶと向かってきました。
自分の体調が悪くてもお世話をする
自分がどんなにしんどくても、熱があって寝込もうとも、ペットは生きているので放置はできません。
どんな時でもお世話をする覚悟も必要です。
ストレスをためないように工夫する
動物は口が聞けませんので、こちらから意識的に様々な変化に気づいてあげなければなりません。
環境はいつも清潔にしていなければ、病気になってしまいかねません。
そして自由にのびのびと出来る時間を作ってあげましょう。
最後まで責任を持ちお世話ををする
元気で暮らしてきたとしても、寿命も近づいてくると、様々な体調の変化が現れる事が有ります。
そのお世話はペットが大型になればなるほど大変になり、その辺りの覚悟も必要になります。
中には歩けなくなったり、目が見えなくなったり、闘病生活になることも有ります。
闘病生活になると、ペット保険などに入っていない場合、通院生活が長くなると医療費もビックリするくらい嵩張ることがありますので、迎え入れたいペットの医療費をあらかじめ確認しておくことをオススメします。
ペットを飼うメリット
上記に色々書きましたが、ペットを飼うと言う事は、毎日のお世話も大変ですが、その分愛着がわきますし、お世話をしていると動物も心を開き、身を寄せるようになります。
物言えぬ動物と心で繋がると、そこから学び取ることが沢山有ります。
世話をしなければ亡くなってしまう為、命の大切さや無償の愛の偉大さを自ら知り、守る事への責任感が生まれます。
そして可愛いその姿が、日常の辛さや苦しさを吹き飛ばし癒しを与えてくれます。
ほとんどのペットは自分よりも先に、命を終える事となります。
その喪失感は言葉では言い表せません。
しかし、時の流れと共にいつしか色あせない思い出として、自分の心の中にいつまでも宿り続けていることに気が付きます。
その無償の愛を学ぶことや、悲しみを乗り越えることで、人や物へ対する優しさやも生まれます。
それが私がペットを飼い感じたメリットです。
ペットを飼うデメリット
お金がかかる。飼うペットの種類により、かかる金額は大きく変わってきますが、必ず費用は掛かってきますので、良く調べなければなりません。
お子様や家族の方にアレルギーが起きる場合が有りますので、事前にアレルギー検査で調べておくと安心です。
動物園のふれ合いコーナーや猫カフェ等で、咳き込んだり目がかゆくなったり、蕁麻疹の出る方はアレルギーの可能性が高いです。
あとがき
子供がどうしてもペットを飼いたいと言う時は、やはり責任を持ちお世話をすると言う事を、親は守らせる事が大前提ですが、私もそうでしたが恐らくは、子供には完ぺきにお世話をすることは難しいと思います。
塾やクラブ、友達との約束等を優先したくなる時も有るでしょう。
なので100%のお世話はどう考えても無理なので、10%は親が応援する気持ちでいる方が、温かい眼差しで見守ることが出来ると思います。
そして迎え入れるペットの幸せと、その空間が幸せで溢れる家庭になることを一番に考える事で、お子様もペットと共に、伸び伸びとたくましく成長される事と思われます。
どうしようかとお考え中の方の、1㎜でもこの記事が参考になれば幸いです。
鳥を飼おうと思われている方は下記記事も参考にしてみて下さい。